「今すぐ決めない」という選択が、なぜ最強の意思決定になるのか
経営をしていると、
「いつ決めるか」で悩む場面が何度も訪れます。
- 今、決めないと遅れるのではないか
- でも、情報が足りない
- 迷っている自分は優柔不断なのではないか
そんなふうに、自分を責めてしまう人も少なくありません。
でも、はっきり言います。
今すぐ決めない、という選択は“逃げ”ではありません。
なぜ私たちは「早く決めなきゃ」と思ってしまうのか
多くの経営者が、無意識にこう信じています。
- 決断は早いほうがいい
- 迷っている時間はムダ
- 判断を先延ばしにするのは弱さ
確かに、
すべてが分かっている状況なら、早く決める方がいい。
でも、現実の経営はどうでしょうか。
- 市場は動いている
- 顧客の反応はまだ分からない
- 自分自身の覚悟も、揺れている
そんな状態で
「早く決めること」だけを正解にしてしまうと、
決断は一気に重くなります。
決めない=止まる、ではない
ここで大事な区別があります。
- ❌ 決めない=何もしない
- ⭕ 決めない=判断を保留したまま動く
この二つは、まったく違います。
「今すぐ決めない」という選択は、
何も考えないことではありません。
- 小さく試す
- 反応を見る
- 情報を増やす
決めるための準備をする時間なのです。
決断を先延ばしにする、という技術
第2話で触れたリアルオプション思考では、
意思決定をこう分けて考えます。
- 今は「試す」だけ
- 結果を見て「続けるか」判断
- 見込みがあれば「広げるか」決める
ここで重要なのは、
2と3を、最初から決めなくていいという点です。
多くの人は、
「試す=成功させる覚悟」
まで一気に背負おうとします。
でも、本来は違います。
決断を遅らせると、選択肢は減らない
「決めないと、チャンスを逃すのでは?」
そう感じるかもしれません。
ですが実際には、
早く決めすぎる方が、選択肢を減らします。
- 大きな投資をしてしまった
- 人を雇ってしまった
- 周囲に宣言してしまった
こうなると、
「やっぱり違った」と思っても
引き返すのが難しくなる。
一方で、
決断を保留したまま小さく動いていれば、
- やめる
- 方向を変える
- 別の道を選ぶ
すべてが残ります。
「決めない」は、未来への配慮
今すぐ決めない、という選択は、
今の自分のためだけではありません。
- 半年後の自分
- 1年後の自分
- 状況が変わった未来の自分
その人たちに、
選択肢を残してあげる行為です。
これは、
無責任でも、優柔不断でもありません。
とても誠実な判断です。
今日、あなたに問いかけたいこと
今日の問いは、これです。
今、無理に決めなくてもいいことは何でしょうか?
そして、もう一つ。
その代わりに、
「小さく試せること」は何でしょうか?
決めない代わりに、
一歩だけ動く。
それが、
未来を縛らない経営の第一歩です。
まとめ
- 決断は、早さより設計
- 「今すぐ決めない」は立派な戦略
- 判断を分割すると、経営は軽くなる
次回は、
「小さく始める=弱気ではない理由」
についてお話しします。

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