【Block 3|第3話】

ここは「ブレないのに柔軟」という、日本の長寿企業の核心に入る回です。

変えないものと、すぐ変えるもの

― 100年企業が迷わず判断できた理由

「変わらなければ生き残れない」

「でも、変えすぎると軸がなくなる」

経営をしていると、

この二つの間で揺れ続けることになります。

では、日本の長寿企業は

どうして迷わず判断できたのでしょうか。

答えは、

“全部を同じように扱っていなかった”

という点にあります。

長寿企業は「全部を守ろう」としていない

意外に思われるかもしれませんが、

長寿企業は、

すべてを守ろうとはしていません。

むしろ彼らは、

  • 変えてはいけないもの
  • すぐ変えていいもの

を、

はっきり分けていました。

だからこそ、

環境が変わっても

判断に迷いにくかったのです。

変えなかったものは、とても少ない

長寿企業が

「絶対に変えなかったもの」は、

実はそれほど多くありません。

多くの場合、

変えなかったのは次のようなものです。

  • 何のために商いをするのか
  • 誰に対して価値を出すのか
  • どんな姿勢で仕事をするのか

つまり、

目的・価値観・姿勢です。

ここは、

時代が変わっても

簡単には動かしません。

すぐ変えていたものは、驚くほど多い

一方で、

長寿企業は

次のようなものを

とても柔軟に変えてきました。

  • 扱う商品
  • 提供方法
  • 技術
  • 組織の形
  • 商圏

「今のやり方に固執しない」

というより、

固執してはいけないと、

分かっていた

という方が近いかもしれません。

なぜ、この切り分けができたのか

この切り分けができた理由は、

精神論ではありません。

それは、

変えるかどうかを

その都度“悩まなかった”

からです。

  • これは変えていいもの
  • これは変えてはいけないもの

という線が、

最初から引かれていた。

だから判断が早かった。

これはリアルオプション的な構造

ここで、

Block 1・2で扱ってきた

リアルオプションの話と

きれいにつながります。

  • 変えていいもの → オプション(試す・戻す)
  • 変えないもの → 前提条件(固定)

日本の長寿企業は、

この構造を

理論ではなく感覚で

使い分けていました。

変えない軸があるから、変えられた

「変えないもの」を

しっかり持っていると、

不思議なことが起きます。

  • 変えることへの恐怖が減る
  • 周囲の反発が小さくなる
  • 判断に自信が持てる

なぜなら、

何を変えても、

自分たちは何者かが

揺らがない

と分かっているからです。

女性経営者が感じる「違和感」の正体

女性経営者が

「この変化、何か違う」と

感じるとき、

多くの場合それは、

  • やり方の問題

    ではなく、
  • **変えてはいけないものに

手を出している**

サインです。

違和感は、

軸が侵されている合図。

今日、あなたに問いかけたいこと

あなたの事業で、

「絶対に変えないもの」は何でしょうか?

そして、次にこう問い直してください。

それ以外は、

本当に変えてはいけませんか?

変えないものを一つ決めると、

変えていいものは、

一気に増えます。

まとめ(Block 3|第3話)

  • 長寿企業は、全部を守っていない
  • 変えないものと、すぐ変えるものを分けていた
  • 変えない軸が、判断を軽くした
  • これはリアルオプション的な構造だった

次回は

【Block 3|第4話】

長寿企業は「計画通り」に進んでいない

―― それでも崩れなかった

判断の構造に入っていきます。


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